【リバランス売り/株式持ち合い(政策保有株式)解消】3月末に株価が下落しやすい要因を解説!

「リバランス売り/株式持ち合い(政策保有株式)解消で株価下落」
例年3月末になるとこのような言葉をよく聞くようになります。今回はこれらについて分かりやすく解説していきます。

この記事を読むことでリバランス売り/株式持ち合い(政策保有株式)解消をはじめとした3月末の株価下落要因について理解することができます。

過去の3月相場を見てみよう

まずは本当に3月は株価が下落しているのか、過去の3月相場(日経平均株価)を見てみましょう。

2020年
記憶に新しいところ。こちらは別の大きな要因があったため仕方ないですね…

出典:Trading View

2019年
日米貿易摩擦の影響で2018年末の下落が目立ちますが、3月もやや軟調。

出典:Trading View

2018年
3月末で底を打ってからは回復していますね。

出典:Trading View

…と遡ればキリがありませんが、例年3月は株安の傾向にあることが分かります。
ここからは株安の原因と言われているリバランス売り/株式持ち合い(政策保有株式)解消について1つ1つ解説していきます。

リバランスとは

そもそもリバランスとはどんなものかについて解説していきます。

リバランスとは、年金機構や資産運用会社などが複数の金融資産・証券に分散投資するポートフォリオ(資産の構成配分)を見直すことをいいます。一般的には月末、特に四半期末(3.6.9.12月)に値上がりした金融資産を売り、値下がりした金融資産を買い増すなど、配分を修正するのです。

こと直近の株式においては乱高下しているとは言え、非常に高水準で推移していると言えます。このことから年金機構や資産運用会社などは値上がりした金融資産、つまり株式を売って(=株にとってはリバランス売り)値下がりした金融資産、例えば債券など他の資産を買い増すという動きが見られるということです。

⬇︎リバランスのイメージ図

出典:投資の時間

株式持ち合い(政策保有株式)とは

ここでは株式持ち合い(政策保有株式)について解説していきます。

株式持ち合い(政策保有株式)とは、2つ以上の企業が相互に株式を所有することを言います。
目的としては経営権の取得、安定株主の形成、企業の集団化、企業間取引の強化、敵対的買収の回避などが挙げられます。

株式持ち合い(政策保有株式)解消とは相互の株式を手放すことを指します。3月末にかけて増える傾向にあるのですが、理由としては多くの企業の本決算が3月末にあるためです。

本決算前に値上がりしている株式を売ることによって、企業は特別利益を計上することができるためこのような動きが活発になると言われています。

日本株は例年以上に株売りが進む?

特に日本株においては日本株は例年以上に株売りが進むのではないかと言われています。

理由としては2点挙げられます。

①日銀金融政策決定会合においてETF購入枠の縮小が発表

⬇︎詳細は別記事もご参照ください
日銀関連ニュースまとめ解説/金融政策決定会合で今後どうなる日経平均株価

出典:日本経済新聞

原則6兆円の文言が削除されたほか、ETFについてはTOPIX連動のみ買い入れされることとなりました。これは相対的に日経平均株価で高い寄与度を持つ銘柄の買い入れが間接的に減少することを示しています。(上記実施は4月からと発表されましたが、既に2月時点でETF購入金額は減少)
昨年の大統領戦後株価が急激な上昇を見せていたことから割高感があり、売られてもこれまでのような日銀による買い支えがない不安感が株安を進行させるのではないかと言われています。

②東証市場再編を控え株式持ち合い(政策保有株式)解消が進む

東京証券取引所は2022年4月に東証1部などの既存4市場を廃止し、新たにプライム、スタンダード、グロースの3市場を開設すると発表しています。

出典:日本経済新聞


この新市場区分でプライム市場に採用されるには流通株式の時価総額が100億円以上、流通株式比率35%以上(政策保有株式除く)が求められているのですが、これらを満たせていない企業は株式持ち合い(政策保有株式)解消を行うことによって条件をクリアしようとする可能性が高いと考えられます。


出典:東京証券取引所

まとめ

・3月末は例年、リバランス売り/株式持ち合い(政策保有株式)解消で株価が下落しやすい
・直近の株式は割高水準となっており、特にリバランスが進みやすいと考えられる
・日銀のETF買い縮小により、これまで行われていた買い支えが期待できない
・東証再編による条件を満たすため、株式持ち合い(政策保有株式)解消が進む

また高配当/株主優待銘柄などは3月29日の権利付最終日に向けて株価が上昇する可能性もありますが、権利落ち後の株価下落も踏まえた投資戦略が必要になってくると思います。

4月からは比較的株価は回復に向かう傾向にあります。今月は我慢強く耐える/待つことも必要でしょう。

今後も投資初心者の方向けに分かりやすい情報発信を続けていきます。皆さんの投資知識を深める上で少しでも役立てていただければ幸いです。

コメント