マイクロソフト社がAI音声認識大手のニュアンスを買収へ!【銘柄分析】

米ブルームバーグ通信は4月11日、マイクロソフト社($MSFT)が音声認識技術大手のニュアンス・コミュニケーションズ社($NUAN)の買収に向け交渉を進めていると報じました。

こちらの記事では買収ニュース解説とそれぞれの銘柄を分析していきたいと思います。

買収へ向け交渉中

マイクロソフトは、ニュアンス・コミュニケーションズの買収に向けて協議が進んだ段階にあり、週内にも合意の可能性があると事情に詳しい複数の関係者が明らかにしました。

マイクロソフトによる買い付け価格はニュアンス株1株あたり約56ドルとなる見込みで、前週末の終値に対し23%のプレミアムを付けたとしています。
買収額は約160億ドル(約1兆7500億円)となる見込みで、マイクロソフトによる買収では2011年のビデオ通話大手スカイプ・グローバル(ルクセンブルク、買収額は約85億ドル)を上回り、2016年に発表したビジネス向けSNSリンクドイン(262億ドル)に次ぐ過去2番目の規模となる可能性があります。

出典:日本経済新聞

なお交渉は継続中で決裂する可能性もあるとしており、両社からのコメントは得られていないようです。

ニュアンス・コミュニケーションズ社($NUAN)

ニュアンス・コミュニケーションズ社($NUAN)は医療機関などに文字起こしや声紋認証サービスを販売する他、Apple「Siri」に基盤技術を供給しており、元々はゼロックスから分社化した企業となっています。

出典:ニュアンスコミュニケーションズ

事業内容としては先行きが明るく魅力的なものと言えますが、直近の業績については伸び悩んでいるようです。

マネックス証券

四半期ごとの業績を確認すると2018年12月期から売上がマイナスに転じています。

出典:米ヤフーファイナンス

しかしながらコンセンサスEPSは連続してクリアしており、予想を上回る決算となっているようです。

出典:Trading View

直近1年間のチャートです。2020年3月の暴落以降はテーマ性もあってか株価を伸ばしたものの、直近は金利上昇の影響を受け上値が重い展開となっていました。
なお買収発表を受け、株価は大きく上昇しています。

株価は上昇傾向にあったものの、売上の伸びも悪くあまり投資対象にはならなそうな銘柄と言えますね。

マイクロソフト($MSFT)への株価影響

ここで買収提案を持ちかけたマイクロソフト($MSFT)の株価もチェックしておきましょう。

出典:Trading View

4月12日22:30現在は無風といったところです。
なお、先週はGAFAMを中心としたハイテク株の買い戻しが進んだことでマイクロソフトも連日で最高値を更新する展開となりました。

今後の展開

長い調整局面を終えてようやく活気が戻ってきたように思われる株式市場ですが、やや出来高は減少傾向にあります。このまま堅調な流れが続くのでしょうか?
ここからは前回の記事にも買いた個人的に考える今後の3つの懸念について再掲します。

①決算への大きな期待
大規模な緩和政策が続く中、マーケットは世界経済の正常化を見越したより先の未来を見ており、業績から見た株価の妥当性をより厳格に見極めようとしてきているように見受けられます。

銀行を皮切りに始まる決算シーズンに向けてその流れは一段と加速する可能性があるため、好業績を期待して株価が大きく値上がりしている銘柄は特に注意する必要がありそうです。

⬇︎4/12週の米国株決算カレンダー。銀行の他半導体のTSMCなどが決算を発表します



②米インフラ投資計画の先行き
インフラ投資計画の詳細は下記記事も参照ください。

【アメリカインフラ投資】8年間で2兆ドル/増税・インフレ懸念も!マーケットへの影響とは

巨額の投資計画によって半導体銘柄などには再び資金が戻ってきていますが、財源を企業増税で賄う点については野党などから反発の声も上がっています。

バイデン大統領は「話し合う余地がある」としており、今後具体的な法案を取りまとめる形となりますが、投資金額の減額などによって期待で上がっていた株価が下落するリスクがある点には注意が必要です。

③米中ハイテク摩擦
アメリカの商務省が中国のスパコン関連のハイテク企業・団体を輸出禁止の対象にするなど、制裁を加える動きが見られています。
米中のハイテク摩擦が過激さを増すことになれば株価にも悪影響を及ぼす可能性がある点は頭に入れておいた方が良いでしょう。

所感

今月は先述した各企業の決算後に流れが変わる可能性があると考えています。

短期の利益を狙っている場合、期待先行で高値となっている銘柄(個人的にはMSFT、GOOGLなども含みます)については決算前に半分利確を入れるなどして利益を確保しても良いかもしれません。

また保有している銘柄と深い関係のある企業や同じ事業の決算を注視し、その後の動きを見ながら投資戦略を考えるのも重要かと思います。

今後皆さんの投資判断をする上で参考にしていただければ幸いです。

※ここまで個別株式の分析も行いましたが、本記事は銘柄を推奨する目的ではありません。
投資はくれぐれも自己責任でお願い致します。

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