日本電産の株価が大幅下落!要因分析と今後の投資戦略解説【TDK/村田製作所】

4月22日に決算を発表した日本電産の株価が大幅下落しています。

こちらの記事では日本電産株が下落した要因分析と来週決算を迎えるTDK、村田製作所の投資戦略について分かりやすく解説していきます。

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日本電産の株価が大幅下落!決算後の値動きから考える投資戦略【TDK/村田製作所】

日本電産

日本電産は精密小型モーター大手の企業であり、HDD用で世界首位を誇ります。近年では車載用など中大型モーターも手掛けており、EV関連銘柄として大きく株価を上昇させています。

そんな日本電産が2021年3月期の本決算を発表しました。

出典:日本電産

売上高、営業利益共に過去最高となっていますが、決算発表の翌日株価は一時8%安と大幅に下落しました。

出典:Trading View

下落の要因としては大きく3つが考えられます。以下順番に解説していきます。

①通期見通しがコンセンサスに届いていない

本決算と同時に発表された2022年3月期の通期見通しはアナリスト予想に届きませんでした。

出典:株予報プロ

マーケットの高い期待感に応えられなかったことで失望売りになったものと推察されます。

決算短信によると、「原材料価格高騰傾向や半導体等一部部材の供給不足等のリスク要因もあり、予断を許さない状況が続くことが見込まれる」としており、銅価格などの高騰や半導体不足懸念から保守的な内容になっている理由が記載されています。

足元の需要がなくなったわけではないため半導体不足が解消されれば再び大きな売上を見込めるものとしていますが、次に挙げる2つ目の下落要因がこの期待に不穏な影を落としていると思われます。

②対中関係悪化懸念


4月16日に行われた日米首脳会談にて、両首脳は日米同盟の結束を示す共同声明を出しました。
その中で中国が軍事的圧力を強める台湾海峡について「平和と安定の重要性を強調する」「両岸問題の平和的解決を促す」との文言が入りました。
日米間において台湾への言及がなされるのは実に52年ぶりとなっています。

出典:日本経済新聞

また香港と新疆ウイグル自治区の人権状況を巡り、共同声明において「深刻な懸念を共有する」と表現しており、日米が結束して中国の行動に反対する姿勢を明確に示すこととなりました。

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これに対して中国の習近平国家主席は20日、アジアを中心に政財界の要人が集まる博鰲アジアフォーラムで講演し、「デカップリング(分断)は経済秩序に反し、誰の得にもならない」と語っています。

これ以降、対中関係の悪化を懸念して特に中国依存度の高い銘柄を中心に売りが広がっているように見受けられます。

日本電産の所在地別売上高を見てみると、中国への依存度が高まっていることがわかります。

出典:ダイヤモンドオンライン

上汽通用五菱汽車(ウーリン)という中国の上海汽車、米ゼネラルモーターズ(GM)、広西汽車集団(旧社名・柳州五菱汽車)の3社が出資する自動車メーカーが販売する小型EVは日本円にして46万円と破格の安さを誇っています。

こちらには日本電産のモーターが搭載されており、現在爆発的に売れているようです。
中国政府は地方都市の農村部で電気自動車(EV)を中心とする新エネルギー車の普及を推進しており、現状は日本電産にも追い風と言えますが、対中関係の悪化により中国向けの売上高が鈍化するのではないかという懸念が株価下落の要因になっていると推察されます。

③日本株の地合が悪い

日経平均株価やTOPIXのチャートを見ると、三角持ち合いから下抜けして下落トレンドに入っていることがわかります。

特にTOPIXは顕著です。

下のチャート、CCは日本電産と日経平均株価の相関性を示しています。1に近いほど相関性が高いものとなっており、数値は現在0.7とほぼ同じ値動きをしていることが分かります。
先に挙げた①、②の要因に加え、日経平均につられて売られてしまっているということですね。

TDK/村田製作所

来週4/28に決算を控えるTDK、村田製作所は中国向けの売上高比率が50%を超えており、日経平均株価との相関性も高い銘柄となっています(TDKは日経225銘柄ですので当然ですが)
そのためここから入るのは危険であると考えられます。

加えて27/28日にはFOMCが開催されること(おそらく特段の発言はないように思われますがテーパリング示唆などの懸念)、バイデン大統領のキャピタルゲイン税増税について更に言及するなどマーケットにもう一波乱起きる可能性あるため、慎重な投資判断を行う必要がある週だと考えています。

引き続き重要ニュースについては追ってTwitterやブログ、YouTubeにて更新を続けていきます。
皆さんの投資判断をする上で参考にしていただければ幸いです。

※ここまで個別銘柄や投資戦略についても述べましたが、投資判断はあくまで自己責任として皆様自身で行っていただきますようお願い致します。

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