【ウォーレン・バフェット】日本株に大量資金流入?ニュース解説【商社株】

投資の神様と呼ばれるウォーレン・バフェット氏率いる投資会社「バークシャー・ハサウェイ」が円建て社債の発行を準備していることを発表しました。

この記事では上記ニュースの他、海外が日本株に注目していると見られる動きについて分かりやすく解説していきます。

3年連続で円建て社債を発行

4月5日にバークシャー・ハサウェイは円建て社債の発行を準備していることを発表。発行額は数千億円規模に達する見込みです。

円建て社債の発行は2019,2020年に続き3年連続となっており、2020年の社債発行後は日本の5大商社株(伊藤忠商事、三菱商事、三井物産、住友商事、丸紅)に投資した実績があり、今回も日本株への投資に繋がるとの見方が出ています。発表を受け、5大商社株は揃って上昇しました。

償還期限は5年・10年・15年・20年の4種類で、4月8日には発行額などを決定するとしています。

5大商社株投資の経緯

2019年9月、バークシャーが最初に円建て社債で4300億円を調達した際はその資金用途が不明であったため、マーケットの間では様々な憶測が流れたようです。

以下、日経の記事に経緯が分かりやすくまとめられていたので引用しています。

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出典:日本経済新聞 2020年12月20付

2019年9月末にはアメリカの資産管理銀行(カストディ)が三菱商事、三井物産の株を1%強保有。
その後2020年3月の暴落時には資産管理銀行が商社株を4%強保有と発表されました。

しかしこれらは資産管理銀行が取引を行っていたため、バークシャーの名前は出てきません。商社5社のトップもこれにはやや困惑していたようです。

その後バークシャーは20年4月に円建て社債で1955億円を調達。

沈黙を破ったのは8月30日、ウォーレン・バフェット氏90歳の誕生日当日でした。
バークシャー・ハサウェイが5社それぞれの時価総額の5%強を取得したと発表したのです。
同氏は「日本の未来と我々が投資した5社に参画できることをうれしく思います」とコメント。5社の株価はその後急騰しました。

このように円建て社債発行→日本の商社株への投資の実績があったことから、3年目となる今回の社債発行についても同様の流れが起こると推測されているのです。

商社株は今買いなのか

では商社株は今買いなのでしょうか?
個人的にはタイミングとしてはあまり良くないように感じています。
理由としては現在のバリュエーションの高さにあります。

一例に伊藤忠を挙げて解説していきたいと思います。

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出典:株探

4月6日終値の伊藤忠の株価は3,540円、PERは13.1倍、PBRは1.72倍となっています。
配当利回りは2.49%です。

PER・PBRの水準を見ると十分割安と言えますが、商社株は元々コングロマリットディスカウントの代表と言っても良いほど万年割安となっています。
5大商社株が買われた時点では現時点より利回りが高かったため、今の水準は割高とはいかないまでもやや手が出しづらいと考えられます。

※コングロマリットディスカウントとは
事業を多角化している企業において単体でそれぞれの事業を営む場合と比較したとき、市場からの評価が低下し、株価が割安水準に置かれていることを言います。

カンタンに言うと「この会社あれもこれもやってて結局何してるのか分からん、買いづらいわ」となってる状態ですね。

日本の5大商社の他には株主優待で人気のオリックスや、アメリカではバフェット氏率いるバークシャー・ハザウェイそのものもコングロマリットディスカウントとされています。

話を戻しますが、

・現在の水準では高配当&割安株としてはお買い得価格ではない

・商社株を押し上げるだけの強力な材料が現状見当たらない
(伊藤忠以外の商社株に関係があるエネルギーや資源価格などは上昇一服感あり)


などの理由から今は買い時ではないと考えています。

もしバークシャーが仮に商社株を買い増ししてくるとすれば、再び大きく下がった局面になるのではないかと考えられます。

日本への注目が集まっている

しかしながら、直近のニュースを見ていると特にアメリカの企業やファンドから日本への注目が集まっているように感じられます。

先述のバークシャー関連の他、

・米投資運用会社のスターウッド・キャピタル・グループが4月2日、インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人(3298)を買収すると発表(詳細は別記事を参照ください)
【インベスコ:3298】米スターウッドがTOBを公表!REITは買いなのか解説【不動産】

・シカゴ・オプション取引所を傘下に持つ米Cboeグローバル・マーケッツが3月24日、私設取引システム(PTS)2位のチャイエックス・ジャパンを買収すると発表

などニュースが相次いでいます。

チャイエックス・ジャパンについては現状シェアが1〜3%程度と非常に低い状況ですが、だからこそ潜在的な成長余地があると睨んでいるようです。

Cboeによるチャイエックス買収のニュースを知った日本取引所グループ(JPX)関係者は「相当手ごわい相手。少なくともチャイエックスがジャパンネクストPTSを超える脅威になるのは間違いない」とあらわにしたと日本経済新聞は報じています。

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出典:日本経済新聞

世界的なカネ余りの中、割安感があり足元の円安が進んでいることで日本に注目が集まっていると考えられます。

所感

4月6日の日経平均株価は392円安と直近高値の終値を結んだレンジを抜けられず下落に転じました。

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出典:Trading View

ただニュースを読み解いていくと日本への注目度は密かに増してきていることが分かります。
著名投資家のバフェット氏が投資対象に日本株を選んだことにより、魅力ある商品という認識が世界に広まっていくことで、今後さらに大きな資金が集まってくると言えるでしょう。
個人的には鉄道株あたりに資金が入ってくると面白いなと感じているところです。

引き続き重要ニュースについては追ってTwitterやブログ、YouTubeにて更新を続けていきます。
皆さんの投資判断をする上で参考にしていただければ幸いです。

※ここまで個別株式の分析も行いましたが、本記事は銘柄を推奨する目的ではありません。
投資はくれぐれも自己責任でお願い致します。

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