【アメリカインフラ投資】8年間で2兆ドル/増税・インフレ懸念も!マーケットへの影響とは

アメリカのバイデン政権が発表した2兆ドル規模の環境・インフラ投資関連をはじめとした最新ニュースを分かりやすく解説します。

インフラ投資計画

アメリカのバイデン大統領は31日、8年間で2兆ドル(約220兆円)規模をあてるインフラ投資計画を発表しました。(米雇用計画)

Infrastructure investment plan
出典:日本経済新聞

・公共交通機関への連邦拠出の倍増を含め運輸に6200億ドル
・清潔な飲料水や高速ブロードバンドの整備など各家庭における生活の質向上に関連した施策に6500億ドル
・米製造業の強化のために5800億ドル
・高齢者と障害者の介護向上に4000億ドル
・製造業向け資金のうち非国防関連の研究開発に過去最大の約1800億ドル

を振り向ける他、EV設備については1,740億ドル(約19兆円)を電気自動車の普及に充てるとしており、これには米国産車を購入する消費者への税制上のインセンティブなどが含まれます。

今回のインフラ投資計画は、バイデン政権が打ち出す成長政略の第1弾という位置づけです。
4月中には第2弾として医療・子育て支援など社会福祉の拡充策を発表する予定となっています。

マーケットへの影響

4/1 日本時間23:00現在のマーケット状況は以下となっています。

出典:finviz
https://nikkei225jp.com/nasdaq/

これまで軟調な地合が続いていたNASDAQに買いが集まっており、セクター別では財政支出強化を図ると発表されたEVや半導体も軒並み上昇となっています。

製造業などは大きな上昇は見られませんが、これまでの伸びが著しかったことから売られていたハイテクに買いが集まっていると言えますね。

財源は主に企業増税で賄う

大規模な財源の確保は主に企業への増税で賄うとしています。

出典:日本経済新聞

また石油産業などへの税の優遇措置についても廃止する方針となっています。

ただし、事前に懸念されていた富裕層に対しての所得税増税やキャピタルゲイン税(株式などで得た利益に対してかかる税)の引き上げについては発表されませんでした。

上記は株式市場にとってポジティブと言えますが、成長戦略第2段の発表時に触れられる可能性があります。なお大統領は演説で年間所得が40万ドル未満であれば一切増税の対象にはならないと重ねて強調しています。今後の発言にも目を配る必要がありそうです。

反対意見も

アメリカ商工会議所は「増税案は大きな間違いであり、アメリカの競争力を削ぐ」として反対。

また野党の共和党もインフラ投資自体については前向きのようですが、企業増税については反発の声が上がっています。

ブルームバーグ記事によると事情に詳しい関係者1人の話では「ペロシ下院議長は29日、民主党議員に対し、7月4日の独立記念日までの下院通過を目指す考えを示した。実際の通過は同月のもっと遅い時期にずれ込む可能性もあるが、このスケジュールを踏まえれば、上院は8月の休会入り前に最終的な法案可決にこぎ着ける可能性もある」とのことです。

民主党内でも中道派と左派で財政支出の優先度や増税の時期などで意見が割れているようで、必ずしも計画通りに法案可決ができるとは限らず、交渉が長引けばマーケットのネガティブ要因ともなりえることを頭に入れておく必要がありそうです。

財政赤字

またこれだけの財政支出を行うとなれば財政赤字についてもより一層悪化が避けられない形となりそうです。
2月のアメリカ財政収支は3,109億2,200万ドルの赤字となり、昨年より32.2%拡大となりました。

Fiscal balance
出典:ヤフーファイナンス

主に打撃を受けている中小企業を支援する支出が膨らんでおり、21会計年度の財政赤字は5ヶ月間で1兆ドルを突破する事態となっています。

今後も財政赤字が膨らむことで国債が大量発行され、金利上昇についても注視する必要がありそうです。

所感

バイデン大統領は選挙時の公約を守る形で続々と財政支出策を打ち出しています。
特に環境関連・EV(電気自動車)などは大統領戦後大相場となった後はきつい調整局面を迎えましたが、ここにきてやや持ち直してきている印象です。

個人的には少しずつ買いを入れて行っても良い局面かと思いますが、今後の増税と金利上昇により状況が変わる可能性もあるため、ETFなどで少しずつ様子を見ながら入っていくのがいいかなと思います。
(本来でしたら金利上昇局面において銀行株などをオススメしたいところですが、アルケゴス・キャピタル関連懸念で銀行株は軟調となっているのが残念です)

皆さんの投資判断をする上で参考にしていただければ幸いです。

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