【アルケゴスキャピタル】野村證券の株が暴落した要因解説Ⅱ【ブロック取引】

野村證券株(8604 野村ホールディングス)とクレディスイス(CS)の株価が暴落しています。

この記事は暴落要因であるアルケゴス・キャピタル・マネジメントによるブロック取引と今後の注意点について分かりやすく解説していきます。

先にこちらの記事に目を通していただくとより理解が深まると思います。
野村證券の株が暴落した理由を分かりやすく解説!【ブロック取引】

3/31アルケゴス・キャピタル・マネジメント関連記事を更新しました。
【アルケゴスキャピタル】野村證券/三菱UFJ株も下落!要因解説Ⅲ【ブロック取引】

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【アルケゴスキャピタル】野村證券/三菱UFJ株など下落!要因解説【ブロック取引】

4/2 トータル・リターン・スワップ解説/最新の動向を更新しました。
アルケゴスキャピタル最新情報/トータルリターンスワップについて分かりやすく解説

米メディア/中国IT企業株の急落

発端は3/26に起きた米メディア/中国IT企業株の暴落に遡ります。

バイアコムCBS(VIAC)やディスカバリー(DISCA)米メディア銘柄や、百度(バイドゥ:BIDU)など中国企業の株が銘柄によっては約30%も暴落しました。まさに投げ売りと言えます。

出典:Trading View

これらの銘柄の売買注文を出したのが投資会社「アルケゴス・キャピタル・マネジメント」です。

アルケゴス・キャピタル・マネジメント

アルケゴス・キャピタル・マネジメントは著名なヘッジファンド「タイガー・マネジメント」出身のビル・フアン氏が個人資産を運用・管理するために設立した投資会社(ファミリーオフィス)です。

ファミリーオフィスについては後藤達也記者のTwitter記事が大変分かりやすいので下記引用させていただきます。

アルケゴスはフアン氏の個人資産100億ドルを運用していたと言われていますが、金融機関からの借り入れ(レバレッジ取引)によって実際の運用規模はその数倍に膨らんでいたようです。

巨額のブロック取引へ

具体的な引き金は明らかになっていませんが、アルケゴスは運用成績の悪化により金融機関から担保の追加差し入れ(追証:おいしょう)とレバレッジの引き下げを求められました。

米ブルームバーグ通信によると、フアン氏側が追加担保の要求に応じなかったことから、一部の金融機関が担保権を行使し、アルケゴス保有資産の処分に動いた(=ブロック取引)ということです。その規模は200億ドル(約2兆2000億円)にのぼると言われています。

※ブロック取引
ブロック取引とは株式取引で、証券会社を通じて同一銘柄を一度に大量に相対取引で売却または購入する取引のことです。
「ブロックトレード」「ブロックトレーディング」とも呼ばれます。
大口投資家が市場への影響を抑えるために利用することが多く、主に立会外取引で行われます。
カンタンに言うと「たくさん株を買いたい、売りたい投資家がいきなり取引しようとすると市場が混乱するため、証券会社に代わりに買ったり売ったりしてもらう」取引ということです。

野村證券やクレディスイスはアルケゴスへの融資や株式ポジションの一部引き受けなどをしていたため、融資の回収やポジション解消で巨額の損失が発生すると見られており、今回の暴落問題に発展したということです。

影響を受けている銘柄

・アルケゴスの融資・株式ポジションを引き受けた企業

野村證券(8604 野村ホールディングス)
クレディスイス・ブループ(CS)

・アルケゴスが損失を出しブロック取引を行ったと見られる企業

バイアコムCBS(VIAC)  米メディア企業
ディスカバリー(DISCA) 米メディア企業
ファーフェッチ(FTCH)  英EC企業
百度(バイドゥ:BIDU) 中国IT企業
ビップショップ(VIPS) 中国EC企業
IQIYI(IQ) 中国IT企業

などが挙げられています。
特にバイアコムCBSについては最高値から5営業日で55%も下落しています。

出典:Bloomberg

ドイツ銀行や他欧米の大手金融機関もアルケゴスとの取引があるとみられており、今後関連した損失が広がる可能性もあるため引き続き強い警戒感が広がっています。

所感

現在野村證券とクレディスイスは支払いに対応する為、ポジション解消中との報道が出ています。
また先述したようにこの問題は全貌が未だ明らかになっておらず、他の証券会社にも影響する可能性がありそうです。

このことから大変恐縮ながら、昨日ご紹介したETF「FAS」をはじめとした証券会社を含む株式をトレードするのはオススメできない状況となりました。
金利上昇に強い米国ETF3選【取扱注意】$FAS $TMV $TECS

3/29のアメリカ市場はダウが最高値を更新するなどひとまず株式市場全体への大きな影響には至っていませんが、全体的に不穏な空気が漂う株式市場にまたひとつ暗い影が落ちた形となりました。

引き続きこちらのニュースについては詳細が分かり次第解説記事を公開します。

今後投資を行う上での参考にしていただければ幸いです。

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