アメリカ債券利回り上昇警戒!株価下落の行方は?ニュース徹底解説

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NASDAQを中心とした株安の動きが続く

2020年に驚異的なパフォーマンスを見せたNASDAQが
2021年2月後半に入り、大きく売られる展開が続いています。

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出典:Trading View

主要因はアメリカ債券利回りの急上昇によるものです。
長期金利の目安として見られる10年債利回りが
ここ最近急激に上がってきています。

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出典:三井住友銀行マーケット情報チャート

なぜ金利が上がると株価が下がるのか

金利と株価にはシーソーのような関係にあり、一般的には長期金利が下落すると
株価は上昇、長期金利が上昇すると株価は下落すると言われています。
これはより高い運用利回りが期待できる商品に資金が流れるためです。

2020年は未曾有の経済危機に対処するため、世界中で金融緩和が行われました。
その過程において金利は下落。特に巣篭もり需要の期待できるハイテク株を中心に
株高の流れとなりました。

しかし直近の急激な金利上昇により、それまで正当化されていた
株式の高いバリエーションが見直されることとなったのです。

金利上昇の要因と現状

要因は様々な意見がありますが、現状以下のものが挙げられています。

・インフレ懸念
・バイデン大統領による1.9兆ドルの追加経済対策
・ワクチンによる経済回復期待
・直近の雇用・景気指数の回復

経済にとっては良い影響を及ぼすようにも見えますが、
景気回復が不十分なまま金利が上がり続けた場合、
急速な経済活動の冷え込みにも繋がりかねないリスクがあります。

そのような中でFRBのパウエル議長は2月23日、このような発言をしていました。

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https://www.cnbc.com/2021/02/23/powell-says-inflation-is-still-soft-and-the-fed-is-committed-to-current-policy-stance.html?__source=sharebar|twitter&par=sharebar

「インフレは軟調であり、雇用に関する目標達成への道のりは長く景気回復も完全と呼べる状況には程遠い」(リンク先記事より和訳抜粋)

引き続き金融緩和を続けていく方針を示したのです。

しかしながらこの発言だけでは金利上昇は収まるわけではないので
マーケットは引き続き警戒感から軟調な地合が続いているというのが現状です。

2月末にはリバランスによって債券も一部買い戻しの動きがあったことで利回りが低下し、
売られていたハイテク株もやや戻した形となりましたが3月に入りまた不安定な地合が続いています。

ツイスト・オペ再開の議論が台頭

3月2日、Bank Of Americaのストラテジスト マーク・ガバナ氏ら3名はFRBが長短金利ともにコントロールを失っていると指摘。
直近では2011年9月にFRBがFOMCにて実施したツイスト・オペ(短期債を売って長期債を買う)を行うことが望ましいとコメントしました。

国債は買い手が増えれば価格が上昇するため、相対的に利回りの低下に繋がります。
現状下げ切っている短期債を売り、そこで得た資金で長期債を購入することにより
利回りの急上昇に歯止めをかけられるためツイスト・オペは現状に適した施策と言えるでしょう。

直近では3月4日(日本時間では3月5日2:05)、パウエル議長がシンポジウム「米国経済についての対話」に登壇します。
口頭ベースでのコントロールは難しくなっているだけにここで何かしらの手を打ってくるかどうかに注目が集まります。

所感

現状としては金利上昇懸念リスクがつきまとう中、特にハイテク株については押し目を狙いに行くには危険な状況に思えます。
引き続きパウエル議長を始めたとした要人発言を注視し、こまめな利益確定/損切りを挟みつつチャンスを伺いたいところです。

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